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日本の伝統的な知的カードゲーム「花札」は楽しい!

日本の伝統的な知的カードゲーム「花札」は楽しい!

タンスの引き出し奥から見つけた、昔よく遊んだ「花札(はなふだ)」の大統領札。
そうとう古いのに、破損していないし色も褪せていない、きれいな状態でした。紙が丈夫なのですね。
遊び方は、2人で遊ぶ“こいこい”や、3人で遊ぶ“花合わせ”という遊び方が一般的です。
なので、また遊んでみようかなーと思った「花札」についてお話します。

任天堂の「花札」大統領札
左から上から、1月/松に鶴、2月/梅にうぐいす、3月/桜に幕、4月/藤にほととぎす、5月/菖蒲に八ツ橋、6月/牡丹に蝶、7月/萩に猪、8月/ススキに月・雁、9月/菊に盃、10月/紅葉に鹿、11月/小野道風にカエル・柳にツバメ、12月/桐に鳳凰、48枚の絵札。並べてみると百花繚乱、なんとも風流!

花札はいつできたのでしょう

安土桃山時代、ポルトガルから伝わったカルタ(当時は12枚×4種マークの48枚)を真似て、江戸時代中頃に日本の花鳥風月を織りまぜて作られたものがはじまりだそうです。

当時このカルタをギャンブルなどに用いる人が増えた為、禁止令が出て、その度に少しデザインや枚数を変えて進化していきました。
教育玩具であった和歌カルタ(禁止されていない)の絵柄に似せて、賭博のためのカードを作ったものが、今の花札と大体同じものです。
そして現在の形と、ほぼ同じくなったのは1700年代中頃(江戸時代中頃)です。

長らく花札は禁止されていましたが明治時代中ごろ解禁され、晴れて庶民の娯楽として広まっていきました。

花かるた使用法、明治期
「花かるた使用法」製作者・年不明(おそらく明治期)出典:Waseda University Library

「花札」のあれこれ

別名は

花札は八八花のことで、一組48枚に12か月折々の花が4枚ずつに書き込まれている日本のかるたの一種であり「花かるた」とも呼ばれていました。

八八花とは、
初期の花札は金銀で彩色されていたため、光って見にくいうえ、絵柄もひと目で見わけ難かったので、〈八八〉の普及とともに絵柄をより図案化し、金銀彩のない花札が作られた。これが〈八八花〉つまり今日一般に使用されている花札

出典:コトバンク

絵師は不明で一人ではない

長い歴史の中で色々な遊び方と共に変化していき、更に和歌のモチーフに合わせて整え、これをあちこちの版元が一斉に出したものから少しずつ統一されていきました。
このため、現在でもメーカにより違いがありますし、地方版と云って各地独特の絵柄のものも売られています。

裏貼りに黒と赤の札?

赤裏と黒裏は、1つを配っている時にもう一方を切っておくとゲーム進行が速いということです。スムーズに進行させるためにあります。

赤短の『みなしの』『あのよろし』とは?

『みなしの』ではなく「みよしの」(美吉野)これは地名で、古くから桜の名所とされた奈良県吉野の里の美称。
『あのよろし』「の」に見えるのは「か」の変体仮名で「あかよろし」(あ可よろし)と読むそうです。「実に素晴らしい」という意味ではないかと言われていますが、定かではありません。
昔の言葉で書かれていたのですね。

任天堂の「花札」大統領札
出来役、上は“赤短”下は“猪鹿蝶”点数は共に5点

任天堂「花札」について

花札を作っている会社は何社かありますが、今持っている任天堂「花札」について。
元々任天堂は、1889年に山内房次郎氏が京都で創業した“花札屋”だったそうです。後にカルタやトランプも製造します。

任天堂の「花札」大統領札
出来役は“月見で一杯”

グレードは3種類!

大統領」「天狗」「都の花」と絵柄は同じですが、紙の質と色合いが違い高額な方が紙の質が良く、発色が綺麗になっています。
大統領は、その品質検査に耐えた一級品です。
12月の絵札“桐”に印刷してある「別製張貫」という文は“別の紙で札を裏からくるんでいる特別な製法で作っています”という意味のアピールだそうです。

遊び方は“こいこい”が面白い!

花札ゲームの中でも2人でプレイする“こいこい”は、勝負勘・度胸・かけひき・冷静さを必要とする知的ゲームです。
“こいこい”の遊び方←はこちらが詳しいので参照してください。1月から12月までの絵札出来役も覚えられます。

花札であそぼ!

あの、座布団の上でやる“ぱちーっ”っていい音がする、お正月によく遊んだ花札。
小さいころになんとなく遊んでいて、きれいなものだなと思っていました。
花札はその名のとおり、日本の花鳥風月が暦にそって取り入れられた美しい遊び札です。
きっかけはどうあれ“正月だからいっちょやってみるか”と家族で遊ぶときっと盛りあがります!
また、最近はいろいろな絵札の花札が販売されています。
マリオと花札、ポケモン花札、ワンピースの花札、ガンダム花札、ジブリ「千と千尋の神隠し」花札など、子どもと一緒に楽しく遊べそうです。
コレクションにもいいかもしれませんね。

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