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架空の動物である「龍」は実在した⁈

架空の動物である「龍」は実在した⁈

今年の干支「子」はネズミですが、十二支の動物の中でも実在していない動物「辰」の“龍(新字体:竜)”が含まれています。
この理由は、干支の起源である古代中国では“龍が実在する”と信じられていたためだそうです。
おそらく、古代中国で恐竜の骨が見付かり、それが“龍の骨”と考えられても不思議なことではないでしょう。

ですが「龍」は実在の生物をモチーフとし、のちに伝説化したという説もあるそうです。

最古の龍は

「龍」という字は、紀元前17世紀ごろから11世紀にかけての中国最古の商(しょう)又は殷(いん)王朝で用いられていた甲骨文(こうこつぶん)や、その次の王朝の周(しゅう)の青銅器の金文(きんぶん)にも見られます。なお、中国文化における「龍」の存在は、6000~7000年前の仰韶(ぎょうしょう)文化まで遡ることができるそうです。最古の龍と思われるものは、約8000年前の揚家窪(ようかわ)遺跡(モンゴル)で 石を置いて形作られた2匹の龍が発見されています。

神獣・霊獣の龍

龍とは

紀元前2世紀末の「淮南子(えなんじ)」という書物には、飛龍(ひりゅう)・応龍(おうりゅう)・蛟龍(こうりゅう)・先龍(せんりゅう)がおり、これらからそれぞれ鳥類・獣類・魚類・甲殻類が生まれたとあります。
龍の姿は“龍に九似(きゅうじ)あり”と言って、角は鹿、頭は駱駝(ラクダ)に、目は眼光鋭い鬼の目、首(項/うなじ)は蛇、腹は蜃(衝天しないうちの龍)、鱗は鯉の鯉、爪は鷹、掌は虎、耳は牛、に似ていると言われ9種類の生き物のパーツで出来ています。口のそばになまずのような髭が生え、鱗は117枚(陽が81、陰が36/一説には81枚)で中のひとつが喉の下に逆鱗(げきりん/逆さに生えた鱗)を持つとされます。
つまり龍はあらゆる動物の祖であり、すべての生き物の王であったのです。なので、瑞祥(吉兆)ともなったそうです。

皇帝のシンボル

上記理由から、古代中国および東アジア諸国の王・皇帝の最も重要な祭事のときに着た礼服である袞衣(こんえ)に、君子の備えるべき美徳を象徴した十二の文様「十二章」の中に龍があしらわれるようになります。紀元前2世紀頃の君子、舜帝(しゅんてい)の時に定められたといわれています。
龍は神獣・霊獣であり、「史記(紀元前91年頃)」にでてくる前漢の高祖、劉邦出生伝説をはじめとして、中国では皇帝のシンボルとして扱われました。
時代は下り、唐(618年~907年)の時代になると、龍は権力のシンボルとして皇帝の服を飾るようになっていきました。

出典:十二章 
出典:中国の竜 

神獣・霊獣の龍

四霊と四神に

紀元前1世紀の「礼記(らいき)」では、龍(応龍/おうりゅう)は鳳(鳳凰/ほうおう)、麟(麒麟/きりん)、亀(霊亀/れいき)とともに瑞祥の生きものである四霊の一つとされていて、漢代に成立した四神(青龍・朱雀・白虎・玄武)の中では東方に位置づけられて青龍と呼ばれ、それに伴い龍の図像も多数出現するようになります。

龍の進化の過程

蛇が長い年月を経ると龍になるという説もあるそうです。
古代中国の短編小説集「述異記(じゅついき)」に、“水にすむ虺(き)は五百年で蛟(みずち)となり、蛟は千年で龍となり、龍は五百年で角龍、千年で應龍となる”と記されています。
虺(き)というのは、水の蝮(マムシ)あるいはウミヘビの一種ではないかと言われていて、これが500年を経て蛟(みずち/龍の幼生?)・蛟龍(こうりゅう)となり、更に1000年を経て龍になり、更に500年過ぎると角龍(角を持つ?)になり、更に1000年過ぎると應龍(=応龍/おうりゅう/翼のある龍・空が飛べる龍)となる、と進化の過程が書かれています。
出典:蛟竜

最高位の龍に成長すると天候を操る力を持ち、嵐や雷を自由に呼び起こすことができ、竜巻となって空を飛ぶと考えられました。

水と関連付けられたのは

龍と水の関係の起源はインドの「ナーガ」に遡ります。
「ナーガ」はインドで古くから信仰(バラモン教・ヒンドゥー教/紀元前16世紀ころ)されていた蛇神です。釈迦が悟りを開く時に守護したとされ、仏教に「龍王」として取り入れられて以来、仏法の守護神となっています。仏教を介して中国に伝わり元来からあった龍信仰と習合しました。
「ナーガ」とは古代インドの文章語、サンスクリット語で“蛇”を指します。しかし、仏典が中国に持ち込まれ漢語に訳された際に「龍」、“ナーガ・ラージャ”は「龍王」と訳され、「ナーガ」が中国における「龍」と同一視されるようになりました。
「龍王」は、水を司り、怒ると旱魃になり、崇めると雨の恵みをもたらしてくれると言われ、天候を自在に操る力を持っていたとされます。
出典:竜王

神獣・霊獣の龍
「龍宮玉取姫之図」 1853年、歌川国芳作

龍が日本へ伝わる

インドから中国に渡って、日本にも飛鳥時代以降に中国文化の影響を受けた仏教の「龍」が伝わりました。(弥生時代に中国から龍のモチーフがもたらされています。)
元々日本にあった蛇神信仰と融合し、恵みの雨をもたらす水神のような存在の龍神は龍王、龍宮の神、龍宮様とも呼ばれ、雨乞いの神として信仰を集め、水神として川や湖や滝などの側にある神社や祠で祀られるようになりました。漁村では海神とされ豊漁を祈願する龍神祭が行われています。
出典:日本の竜

神獣・霊獣の龍
沼から出てくる龍、雨乞いの為に描かれた絵。礒田湖龍斎 画(1770年頃)出典:JapanesePrints-London

西洋の竜は邪悪な生き物

西洋のドラゴン(竜)が入ってきたのは、明治になってからのことです。
“自然は人間によって征服されるべきだ”という一神教が広まるにつれてドラゴンも征服されるべき自然の象徴とされ、悪魔の使いとして悪魔の羽が生えている姿で描かれ、退治されるケースが多いです。邪悪な生きものであるというイメージが付きまとう西洋のドラゴン(竜)とは違う生き物と解釈します。

なぜ「龍」の事を調べようと思ったか

何年か前、井の頭線の東松原駅ホームで電車を待っていた時のこと、おそらく10~11時くらいだと思うけど、空を不意に見上げたら、まるで「龍」そっくりに見える長い躯体がうねっている、とっても美しい雲を発見しました。かなりビックリした覚えがありますが、周りの人たちは気が付いていないようで不思議だった記憶があります。
その雲がいつまでとどまっていたかは定かではありませんが、その日の夜、摩訶不思議な夢を見ました。
景色は、山間に広がる田に水が張ってあるきれいな田園風景で、そこを見下ろすちょっと小高い山に山城風の建物が建っています。
そこの建物の庭から空を見上げると龍が遊んでいるように2~3匹飛んでいました。
次の場面は建物内で、回廊からある薄暗いさして大きくない部屋を眺めています。
部屋中ほどには高めの台座が置かれ、そこに高さ50cm位はある大きな白木っぽいものでできた卵型が乗せられています。ぼんやり見ていると、この屋敷を取り仕切るであろう直垂(ひたたれ)姿(のような衣装)のお爺さんが、近づいてきて“あの卵は偽物です。もうこの国(世界?)には龍は生まれません。姫はそれを知らずに今でも温めています。お会いになっても喋らないように”と言われました。どこかの場面で、白い着物を着た髪の長い女性の後ろ姿を見たのですが忘却。
なんともいえない悲しい気持ちになった夢でした。(もちろん、この夢を見る前に龍に関する書籍や映像はみていません)

自分としては、遺跡や土器など上記以外にも見られ、かなり歴史も古く、単なる伝説上の生き物ではなく、龍は実在したのではないか、と思ってしまうのですよね。
もしかしたら霊的なとか物の怪の類であったとしても、現代人に比べたら五感以外の部分が発達していたであろう古代の人は実際に見ることができたのではないか。
各地で龍やドラゴン(竜)が現れていて、似通った偶像や絵になってしまうのは偶然ではないのではないか、それに、とても想像だけで描いたとも思えないのです。
なんにしろ、現代は見ることは夢のまた夢ですが。その夢の意味することは、自然破壊の所為か地球が危ないのか、これもまたわかりません。

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