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懐かしの「チョココロネ」を解体して食べる⁈

懐かしの「チョココロネ」を解体して食べる⁈

ふと目に留まった棚に飾ってあるトンガリ帽子風の貝殻、お腹が空いていたものでチョココロネの事を思い出したのですよね。

モスラ対ゴジラ

ゴジラシリーズが好きだった友人は「モスラの幼虫」といって食べる前にはテーブルの上を這わせてみたりして遊んだそうで…いや、幼虫ではなくトンガリ帽子風の貝殻や法螺貝の方が合っているような、もしかしてこれが元なの?と思い、わざわざ買ってきて食べながら調べてみました。モスラ対ゴジラ、出典:Flickr

チョココロネ誕生まで

パンは16世紀半ば(室町時代~戦国時代)に、ポルトガルの商人によって鉄砲とともに伝えられたとされています。その数年後、イエズス会のフランシスコ・ザビエルらが日本でもパン作りを始めましたが、キリスト教が禁じられてからは長崎などで西洋人のために細々と作られていただけでした。
なお、「パン」という名前は、ポルトガル語でパンを意味する「pão」という言葉に由来します。

最初にパン(堅パン)を焼いた日本人は江戸時代の1842年(天保13年)、江川太郎左衛門とされます。堅パンは保存性と携帯性の面ですぐれていると考え兵糧として作ったようです。

1854年(安政元年)に鎖国が解かれると、横浜、神戸など港町を中心にパン作りが広がりました。1869年(明治2年)、現存するパン屋でもっとも古い「木村屋総本店」が銀座に開業。5年後には、日本独特の酒種を使った「あんパン」が発売され、人気商品になりました。
さらに1900年(明治33年)、ビスケットの生地にジャムを挟んで焼くお菓子を作る工程をヒントに生まれた杏(あんず)ジャムの入った「ジャムパン」を発売し、美味しいと非常に評判になったという。

「クリームパン」は、後に新宿「中村屋」を創業した相馬愛蔵によって、1904年(明治37年)に誕生します。シュークリームの美味しさに驚いたことをきっかけに、あんの代わりにクリームを用いたところ、たちまち評判になったとか。

チョココロネ、杏子パン、アンパン、クリームパン
チョココロネ、杏ジャムパン、アンパン、クリームパン

こうして「日本三大菓子パン」が明治30年代には出揃いました。そして1913年(大正2年)には東京で「丸十製パン」を創業した田辺玄平が大正4年にドライイーストを完成、これにより手軽にパンが作られるようになり、いろいろな種類の菓子パンが登場していきました。

一方、チョコレートクリームのチョコレートはというと、最も古い記述は1797年(寛政9年)の「長崎聞見録」に薬の一種として紹介されています。
日本で初めてチョコレートを製造・販売したのは1877年(明治10年)東京両国若松町の「米津凮月堂」でした。その後、1899年(明治32年)には「森永西洋菓子製造所(現・森永製菓)」、1913年(大正2年)に「不二家」、1918年(大正7年)には「東京菓子(現・明治)」がチョコレートの製造を開始、1920年代から30年代にかけて急速に普及し、庶民のお菓子として人々の間に広まっていきました。

ということで、たぶん明治時代末頃にはその2つが出合い、チョココロネが誕生したのでは、といわれています。ただ、いつごろ、どこで、誰が、どのように開発したのか、はっきりしていないようです。
ネーミングは時代とともに変化を遂げていました。1939年(昭和14年)刊行の『製パン教程』(糧友会編、糧友会)では「チョコレートスネール」(スネールとは英語で巻貝を意味する)、1949年(昭和24年)刊行の『最新各種製パンの秘訣』(締木信太郎著、太洋書院)「渦巻きパン(スネーク)」「コルネツト」。

チョココロネ

どうやら「コルネット」から「コルネ」と呼ばれるようになり(今でもチョココロネを焼く円錐形の型は製菓業界で「コルネ型」と呼ぶとか)、それがいつのまにか呼びやすい「コロネ」の名前に変わり定着したようです。語源は、角や角笛(ホルン=コロネ/イタリア語のcorno)の意味だと言われていますので、あのクルンと巻貝状に巻いた姿は、その当時から変わっていなかったのでしょう。
コロネは名前も形も、いかにも西洋的な感じがしますが、日本で独自に生まれた菓子パンの1つだったのですね。

食べ方いろいろ

太い方から食べる…この食べ方が最も一般的ですが、大体が先っちょの方1~1.5cmほど余白を残してチョコなしのところがあり、チョコのとこが切れた…と穏やかでなくなります。

細い方から…チョコが無い部分をあらかじめちぎっておき、それを頭のほうの潤沢なチョコの海にディップして食べるという方法。これなら最後のほうで裏切られることもなくて済みますが、課題があるとすれば、チョココロネの美しい形が崩れてしまい、出来損ないモスラになってしまいます。
他にも、細い方をちぎって太い方に押し込んだ上で、細い方から食べる方法などあり、これなら中身が垂れる事も無くおススメだそうです。

解体する…チョココロネを東京タワーのように垂直に立て、その状態で細い方からパンの生地を螺旋状に解体し、適度な長さにちぎりチョコクリームをつけながら食べる方法。これは自分が小さい頃によくやった食べ方で、なぜか解体が楽しかった思い出がw(笑。

出典:チョココロネ/ニコニコ大百科
出典:現代ビジネス/食の源流探訪
出典:パンの歴史
出典:ヤマザキのチョココロネ

チョココロネとクリームコロネ

最後に

欧米発祥のパンは、クリーム類は生地と一緒に練り込んだり、のせたりするのが多く見られます。それに対し日本の昔ながらの菓子パンはすべて生地で中身をくるむタイプで、これは日本のそれまでの菓子文化が影響し“あん”を皮で包む饅頭の発想からではないかといわれています。
付け加えるならば、日本の主食と副食の概念や、その一つずつの素材を味わう、というところもあるのではないかと感じます。
コロネは、クリームパンのように全て生地で覆われていませんが、あえて空洞を作りその中に詰め込むという、生地は生地、中身は中身という日本流のやり方なのでしょう。

パン好きにもチョコレート好きにもたまらない、パン生地を巻貝状にクルクルっと巻いたフォルムが可愛らしいチョココロネ、これからも子どもから大人まで愛されるロングセラー商品として残っていくに違いない、と思いました。

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