よく消せる「消しゴム」は日本が最初に作った!
とにかくかっこ良かったり、可愛いかったりなどデザイン性が素晴らしい、さまざまな形の消しゴムは見ているだけでとても楽しめます。
身近なアイテムを消しゴムにした、メイドインジャパンの楽しい文房具“おもしろ消しゴム”また“パロディ消しゴム”も面白いですね。
精巧な作りと、身近なものをモチーフにした日本の消しゴムは、子供たちだけではなく大人や海外でも大人気で、コレクションしている人も多いかと思います。
毎日気分を変えて使いたい、そんな消しゴムたちのお話です。
消しゴムあれこれ
消しゴムはいつできた?
1770年、イギリスの化学者ジョセフ・プリーストリーが天然ゴムで鉛筆の字が消せる事を発見したのが、消しゴムの起源です。
それは、鉛筆が生まれた約200年後だそうです。消しゴムが登場する前はパンを使っていました。
1772年にはイギリスで初めて角砂糖ぐらいの大きさの消しゴムが販売され、その後ヨーロッパから世界へと広まっていきました。
“消しゴム”の呼び名は、天然ゴムからきているそうです。現在は、この天然ゴムの原材料は特殊な用途を除きほとんど使用されていません。
今は塩化ビニールを原料としたものが主流で“プラスチック字消し”が本当の呼び名です。
1893年(明治26年)に日本で初めて消しゴムは誕生したといわれています。
大正時代にはいくつかの消しゴムメーカーができ消しゴムが本格的に作られるようになります。
1927年(昭和3年)、製図用消しゴム国産第1号が完成しました。
1959年(昭和34年)、天然ゴムは輸入に頼っていたため、安定した生産ができるよう天然ゴムに代わる材質の消しゴムの開発が進められ、あわせて消しゴムの消す力を高める研究を続けていった日本のシードゴム工業(現・株式会社シード)が、世界のどの国よりも早く、消去性に優れた“プラスチック字消し”を発売しました。
以後その性能から市場の主流となります。
出典:日本筆記具工業会
MONO消しゴムは“おまけ”から⁈
1967年に、トンボ鉛筆が創業55周年を記念し高級鉛筆(1ダース入り)として発売した箱の中に“おまけ”として付けた物が最初とされています。
これがよく消えると話題になったので、1969年に単独商品として発売を開始して大ヒット商品となりました。
消しゴムは印鑑として使える?
名前を彫った消しゴムはんこ、三文判の代わりに使えるそうです。
印鑑は、木や象牙、水晶、石、金などに文字などを彫刻したもの。文書に押して印影が残れぱいいので、ハンコとして認められるそう。
ただし、文字以外はダメだめみたいです。
おもしろ消しゴムの登場は?
1988年(昭和63年)、株式会社イワコーが野菜シリーズを作ったのが始まりだそうです。でもどこも相手にしてはくれず、やっと5年後に爆発的なヒット商品となりました。
2000年代に入り、国際玩具見本市や文具フェアに出展し、海外にも知れ渡り、この“おもしろ消しゴム”は日本の文房具として人気になっていきました。
今では、文具、乗り物、食べ物、動物ならハムスターから恐竜と、その数はすでに450種類以上に及んでいるそう。
出典:おもしろ消しゴムのイワコー
身近なモノをかたどった5cmほどの小さな消しゴムに、分解して作り直す楽しさの創意工夫の数々。カラフルなミニチュアサイズの消しゴムが世代や性別や人種を超えて愛されている理由がここにあるあるのかもしれません。
精巧な作りと得も言われぬかわいらしさを兼ね備えた安価な文具“おもしろ消しゴム”。次はどんなミニチュアが誕生するのか楽しみにしているファンは多いことでしょう。
ふと疑問、上記の消しゴムは、おそらく1980年頃に買ったものですが、ということは、もう“おもしろ消しゴム”パロディ消しゴム?は出回っていたのかもしれません。
それとも、企業がコラボ企画として作ったものなのか、いづれにしても不明です。ちなみに、軽井沢にて購入したもの。
“おもしろ消しゴム”は、消しゴムとして使うのではなくコレクションとしてですね。
普通に使うのでしたら、やはりMONO消しゴムやステッドラー(ドイツの老舗文房具メーカー)消しゴム、コヒノール(チェコの老舗文房具メーカー)消しゴムなど、まだありますがシンプルで使いやすくよく消せる、ものですね。
まだまだ日本の消しゴムは進化していきそうです。
★消しゴムの素敵な写真がいっぱい!pipinaronさん★
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