貝印の「爪切り」はすごかった!
何十年か前に買った、今も使い続けている貝印の爪切り。
安価だったにも関わらず、ルーペで見ても刃こぼれなしの、よく切れ使いやすい、一番のお気に入りです。
どこの家庭にも、最低ひとつは当たり前にある「爪切り」。
“たかが爪切り”ではない、国内シェア60%超えの貝印にフォーカスしてみました。
貝印とは?
創業1908年(明治41年)、岐阜県の刀鍛冶師が集まる刃物の町だった関市に創業した今年で111周年を誇る老舗刃物メーカー。
1920年(大正9年)ポケットナイフの製造をスタートし、1932年(昭和7年)初めて国産の替刃カミソリを製造した企業としても知られます。
今でも安全カミソリ・使い捨てカミソリ・包丁の分野で高い国内シェアを誇っています。
ちなみに、この岐阜県関市、ドイツのゾーリンゲン、イギリスのシェフィールドと並び、「刃物の3S」と呼ばれるほど知名度のある刃物の町なんだとか。
1959年(昭和34年)爪切りの仕入れ先を吸収合併する形で生産をスタートします。
現在の企業ロゴは、1988年(昭和63年)刃先の鋭い切れ味を強調したデザインの「KAI」ロゴが導入されました。
1989年(平成元年)現在の爪切りの原型である、カーボン材にクロームメッキを塗装した“スタンダードツメキリ”が誕生します。
そして現在、日本の爪切り市場の約60%を占めており、大手3社のコンビニに卸しているプライベートブランド(PB)の爪切りも貝印が製造、色やパッケージ違いも含め約400種(2019年現在)近くもあるそうです。
爪切りには4つの型がある
クリッパー型(テコ型・グリップ型)
テコの力を使って上下の刃で爪を挟んで切るクリッパー型は、もっとも多く使われなじみ深い形です。景品でもらうような安いものから数千円もする高級品まで多くのモデルがあります。最近ではほとんどのモデルが爪が飛び散らないようにカバーがあるので、お部屋の中でも安心して爪を切ることが出来ます。
刃の形も一般的な反り刃(曲線刃)以外に直線刃があり、斜め刃、幅の小さい刃、ルーペ付きなど多種多様です。
なお、クリッパー型爪切りは、構造上研ぎ直しすることはできないようです。
ニッパー型
ペンチのような形をしたニッパー型爪切りは欧米ではもっとも普及している形で、とくに足の爪を切るのに適しています。又、介護用などプロ向けの商品も多く、どのメーカーも多少値段は高めですが、クリッパー型に比べて非常に長持ちし、長年にわたって使用できます。
巻き爪、喰い込んだ爪、厚く変形した爪、厚い固い爪にはニッパー型が適しています。
洋ハサミ型
普通のはさみの形をしていて刃先が厚く反っている特徴があります。薄く柔らかい爪の赤ちゃん用などあります。
和ハサミ型
刃の部分の巾が広くなっている“おたふく型”という和ハサミが爪切りとしても使われています。洋式のハサミが入ってくるまでは爪も和ハサミで切っていました。
出典:爪切りの知識
貝印が展開する代表的なブランド
切れ味はもとより、ハイクオリティで洗練されたワンランク上の爪切りを求めている人におすすめのブランドです。
関孫六(セキノマゴロク):室町後期、美濃の刀匠の名にちなみ、その伝統から生まれたシリーズ。細部に至るまで国産にこだわった人気の高い爪切りです。
kershaw(カーショウ):1974年アメリカで創設されたブランド、主に男性をターゲットにし、機能性を突き詰めたシンプルなフォルムが特徴のプレミア感あふれる爪切りです。
出典:貝印、ツメキリのすべて
優秀な爪切り
貝印の爪切りは、2001年に発売されロングラン製品となっている「ニュースタンダードツメキリ」やシルバー世代へのプレゼントとしても最適な「関孫六LEDルーペ付きツメキリ」など、色々な種類の爪切りを世に送り出しています。
そして、熟練の職人さんたちが微妙な調整をひとつひとつ手作業で行っているそうで、“高い切れ味”と“長く使える”の2つのこだわり作られているそうです。
だから、約10年以上前に買ったこの爪切りも、今も現役で使うことができるのですね。
なお、海外でも10~15%のシェアを占めていて、“フツー”の爪切りが、世界に誇る逸品へとなっているそうです。
卓越した技で、刃物の技術はもちろんのこと使いやすさを追求した高性能で精巧なつくりの貝印の爪切り、長く愛される商品になったのも納得です。
たかがつめ切り、されどつめ切り。自分にぴったりのタイプや、こだわりの逸品を探してみると面白いかもしれません。
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