「ビー玉」は遊ぶもの
ビー玉というと現在では、お花を活ける剣山(花止め)用に、夏の涼しげなインテリアにガラスコップや水槽に入れたり、子どもが夏休み自由研究でビー玉コースターなど作ったり(重くて使えなさそう)…あるいは工作でピタゴラスイッチに(笑)とか、又は住宅の床が傾いているか調べるため転がしたり(汗)とかでしょうか。
はたまた、子どもの頃ビー玉で遊んだ想い出のある人もいるのではないでしょうか。
小さい頃は駄菓子屋で売られていて、たくさん集めた思い出があります。(大人になっても集めて集めすぎて重くて結局おおかた処分してしまい、収集は意味がなかった(汗)
ビー玉の歴史
ビー玉の語源は、ポルトガル語のガラスを意味するvidro(ビードロ)からで、ビードロ玉が「ビー玉」となり、英語ではマーブル(marble)と呼ばれています。
いつ頃から作られたのかは、はっきりとわかっていませんが、紀元前の古代エジプトやローマの遺跡から出土していて歴史は古いとか。
日本でのビー玉遊びの原点は、平安時代の、銭(お金)を使って大人の間で遊ぶ「銭打ち」と呼ばれる賭け事だとされています。江戸時代になると「穴一(あないち)」と呼ばれるようになり伝えられてきましたが、賭博遊戯であり禁止されました。しかしこの遊戯は生き残って江戸時代後期になると子供の遊びとして発展していきました。
ガラスが普及するのは明治時代になってからで、清涼飲料水のラムネ(レモネード)の瓶に入っているガラス玉がまず利用され“ラムネ玉”と呼ばれたりしましたが、やがて玩具として作られるようになり「ビー玉」という名になりました。
ビー玉遊びは幕末から始まり明治末期には全国的に普及、昭和30年代まで子どもたちの人気を集めました。
ビー玉の遊び方
一番ポピュラーだと思われる“図形からはじき出す”遊び方は、地面に星形や円形や三角形などの図形を描き、その中に決められた数のビー玉を置きます。図形によって「星ビー(星形)」「丸ビー・島だし(円形)」「三角出し(三角形)」などの呼び方があります。 3メートル程離れた場所から親ビー玉を投げ入れ、置きビー玉をはじき出します。地面の図形から出たビー玉は自分のものにできますが、親ビー玉が図形の中に残ると失格となります。
他にも、自分の目の高さからビー玉を落とし置きビー玉に命中させる「目玉落とし(玉落とし・ビー玉当て)」という遊び方や「線出し(線引き・陣出し)」、「天国と地獄(ビーダン)」などもあります。
詳しい遊び方はこちら→ビー玉遊び
青や緑、透き通ったもの、乳白色や虹色が入ったもの、大小もさまざまなビー玉。海外では“マーブル”として親しまれ、今でも多くの人びとの心を魅了していて、昔の雰囲気が漂うレトロなビー玉など、変わったビー玉のコレクターも多いようです。
地域によってはカッチン玉やミリン玉、ラムネの玉が訛って“ランメン玉”とも呼ばれ、透き通ったガラスの玉はとても魅力のあるもので、子どもたちの大切な宝物でした。それだけにビー玉遊びは一種の宝物争奪戦みたいな感じで、夢中になった人も多いのではないでしょうか。
今では100均やショッピングモールのおもちゃコーナー、ネット通販、縁日などで購入できるので、ビー玉遊びを家族で子ども同士でワイワイガヤガヤ遊んでみるのもよいかもしれません。大人になったらきっと、心に残る楽しい思い出になると思います。
出典:ビー玉Wikipedia
出典:ビー玉
出典:コトバンク
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