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時代を超えて愛されるNIVEA

時代を超えて愛されるNIVEA

1911年ドイツでニベアクリームが誕生した最初の缶パッケージデザインの復刻版です。
今から108年前だと、アールヌーボーの時代でしょうか。
クリームイエロー地に柔らかい曲線模様のデザインがエレガントで、「白い雪」という意味の“NIVEA”ネーミングもお洒落です。

そんな“NIVEA”は100年以上200ヶ国で愛されてきたロングセラー商品!人気はどこからくるのでしょうか。

ニベアクリーム缶
1911年当時の缶パッケージデザインの復刻版

ニベアのちょっと歴史

今から100年以上前の1911年、ドイツの薬学者であるオスカー博士によって生み出されました。 オスカー博士が注目したのが、化学者のイザック博士が開発した乳化剤オイセリット。オイセリットは水と油を結合させて安定したクリームにすることができるもので、もともとは薬品への応用を目指していたそうですが、オスカー博士は化粧品への活用が可能なことに気づき、これがニベア誕生につながりました。
ニベアの誕生からわずか3年後には、海外進出のために多言語に対応するための準備が進められていたそう。
世界中でニベアがこれだけの知名度を誇るのも納得ですね。

日本では、1968年からドイツのバイヤスドルフ社と花王の協力のもと「ニベア花王」として製造販売されています。国内製造だからあの安さが実現できていたんですね。

ニベアクリーム缶
ニベアクリーム缶の変遷

1924年~25年頃、青白いはかなげな美しさから元気で健康的な美しさが好まれるように変化していきました。その時に現在の青缶ニベアのパッケージに一新したと思われます。
出典:ニベアの歴史(100年の軌跡)

高級クリームと成分が酷似

高級保湿クリーム「クレーム ドゥ・ラ・メール」と同じ成分が使われていることも実証されているのだとか…。
ドゥ・ラ・メールといえば、セレブが愛用することで有名なアメリカ生まれの高級コスメブランドで、「クレーム ドゥ・ラ・メール」はセレブ御用達の超高級保湿クリームです。

ニベアクリームとクレーム ドゥ・ラ・メールの成分を比較してみた結果、約70%がニベアクリームと同じ成分なのだとか。
保湿力の実験では、個人差はあると思いますが、ニベアを塗った肌の方が潤いが増し細かいちりめんジワも薄くなったという、ニベアクリームに軍配が上がったようです。
出典:Claire used £1 Nivea cream on half her face – and £105 Crème de la Mer on the other.

一説ではドイツ製のニベアがクレーム ドゥ・ラ・メールの成分に一番近いと言われているそう。

因みに、価格の比較ではクレーム ドゥ・ラ・メールが100mlで50,000円前後に対してニベアクリームは169gで500円前後です(2019/10月現在)。10ml(1g=1ml換算)あたりの単価を計算してみると、クレーム ドゥ・ラ・メール5,000円に対してニベアクリームはたったの29.5円で、その差はなんと約169倍になりました。

そんな高級クリームとニベアクリームの成分がほぼ同じ、値段もお手頃、保湿力も優れているとくれば、使わない手はありませんね。

ニベアクリーム

まとめとして

今や誰もが知っている青い容器のニベアクリーム。
高級クリームとの比較は補足的なものですが、おそらく、長い間使われてきたのには、万人受けするシンプルなパッケージと、顔にも体にも全身のお肌に、そして家族みんなで使えるという気軽さや、少量でもしっかり潤う日常的に使える保湿クリーム、それでいて値段も安価、という理由から長く愛される人気のスキンケアアイテムになったのではないでしょうか。
今年の乾燥シーズンもたくさんお世話になりそうな予感です。

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